略歴と "よしなしごと" のページ

略 歴
1991 年 京都大学理学部卒業 (数学を専攻)
1993 年 神戸大学大学院理学研究科数学専攻修士課程修了
1999 年 神戸大学大学院自然科学研究科知能科学専攻博士課程単位取得退学
2001 年 博士 (数理学) の学位取得 (九州大学)
2007 年 近畿大学理工学部 准教授
2016 年 フランス ストラスブール大学において在外研究
2021 年 近畿大学理工学部 教授

所属学会 日本数学会

その他 奈良日仏協会会員

趣 味 (1)
 ずっと続けているものは音楽 (ピアノ, 作曲). 「習い事」が「趣味」に変化しはじめたのは小学校高学年の頃から. 作曲には高校時代から興味を持っていましたが, 最近はきちんと勉強しようと思い, ある作曲の先生のもとで音楽理論を学んでいます.

数学でピアノは上手くなる ?
 これは完全に個人的体験 (感想) に過ぎず, 確立された学説でも何でもありませんので念のため. しかし, 数学を学んでいて次のステップに進む種々の節目 (教養から学部に上がって, より厳密な数学を仕込まれる, 大学院に進学する, 学位を取る, 等) には, 相前後して「ピアノのテクニックが少し伸びたかな」と思う瞬間がありました. 数学を考える時と, ピアノの練習方法を考える時や新しい曲を考える時とは, 頭の働き方に共通のものがあるのではないか, というのが個人的印象です (誰か証明してほしいですね. 最近は「子供の習い事はピアノがベスト」という主張もあるようですが). 独断と偏見による結論:「楽器の上達を望む者は, すべからく数学を学ぶべし」(そして逆も真 ? ちょっと強引かな).
 

音楽と数学
 10 年ほど前, 音楽と数学の関係を探りたいという学生さんがうちのゼミにやってきました. 本ホームページの「ショパンのプレリュードから群論へ」を読んだのがきっかけで興味を持ったとのことでした. そこで通常セミナーで用いる数学書と並行して, 音楽理論の初歩を数学を用いて解説した本を少し読みました (D. Wright: Mathematics and Music, Mathematical World vol. 28, American Mathematical Society, 2009). これはれっきとしたアメリカ数学会発行の本です. 使われている数学は, まあどちらかと言えば易しい数学が多かったですが, 純正律と平均律で各音程にどの程度ずれが生じているか解説した部分など, なかなかおもしろかったと思います. 最近では, より本格的な内容の数学的音楽理論の書籍が複数出版されており, 大学レベルの数学 (群論など) も使われていて, なかなか読みごたえがあります (いずれも洋書で, 日本語でこういう本はまだなかなかないようですね). そうした分野を専門に扱う学術雑誌 Journal of Mathematics and Music もあります (2006 年設立の Society for Mathematics and Computation in Music という学会が刊行している). こうなってくるとおもしろいですね. こうした方向がどんな風に発展していくのか, 自分の分野の知識を使って論文が書けるとしたらどんなテーマなのか, とても興味があり, 文献収集と勉強を進めています. 最先端に到達するのはなかなか大変そうですが.

趣 味 (2)
 現代美術. 見るのは何でも好きですが, 自分で作るのは平面作品. 最近はコンピュータを使うことが多く, 仕事関係のイベント (数学コンテスト (2007以降ほぼ毎年), 学会の市民講演会 (2008) など) のポスターも手がけていて, 半ば「仕事の一部」になっています.

ここには思いつきでいろんなことを書くと思いますが, よろしければお付き合い下さい.

2007.4 公開, 2023.2 改訂

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